はじめに

原因不明の体調不良が実は『機能性低血糖症』だった。ここに辿り着くまで、沢山時間を費やしました。
世間ではまだ広く認知されていないこの病気、少しでも多くの人がこの苦しみから抜け出せますように。
治療体験談です。

お願い

※このブログはあくまで個人的な治療体験にもとづき、低血糖症についての情報をまとめさせていただいたものです。症状や治療法に個人差があり、全ての人に当てはまるものではございません。主観的な意見も多く含まれますので、参考程度にご覧ください。

2011/05/22

糖質制限 炭水化物について

この前テレビドラマJINで『脚気』の話がでていて驚いたことがあります。
今まで『脚気』というとあまり食事にありつけない貧乏な人がなる病気と勝手に
思い込んでいたのですが、そもそもは江戸時代に白米が流通しはじめた頃、
高い精白米が買える富裕層が白米に偏った生活をしていたことにより
起こった病気だったとか。
簡単にいうと白米に偏った生活でビタミンB1が不足して起こるらしいのですが、原因が分からない当時は命を奪う程の病気でありながら、
実は食事を改善すれば回復が可能であったというもので、
改めて食生活が身体に与える影響について考えさせられました。
当時高値だった白米を買える富裕層の人は当然食に困る生活をしていたわけでは
ないのに、毎日ちゃんとご飯を食べていても摂取の仕方ひとつで
食が死を招くというとても分かりやすい例だなと…。

さて前置きが長くなっちゃたんですが、低血糖症の改善にもまずは
白米食の生活をはじめとする炭水化物の摂取について見直す必要が
でてくるのですが、私が治療当初に混乱したのが
糖質制限、特に炭水化物の摂り方についてでした。

糖質制限と言われて、私の中では炭水化物も食べてはいけないのでは?
という印象が漠然としてありました。
その頃治療で食事を変えサプリを増やした時、目に見えて体重が増えました。
症例をみたり、低インシュリンダイエットとも通じる部分もあることから
通常は痩せる人が多いイメージがあったので、変に焦ってしまいました。
だからよけいに、良くなるためには糖質制限の徹底をして炭水化物も
なるべくやめないとという思いが出てしまったのです。

考えてみれば、私の場合治療前の食事の総量があきらかに少なく
運動もしていなかったので、急激に摂取量と栄養が増えれば
太るのも当たり前なのですが、焦る気持ちと治療をきちんとやらなければ
という思いから炭水化物自体を意識してさけるようになりました。
ご飯一杯あたりの量もかなり減らして食べていました。

それなのに、体調は良くなる気配もないし、むしろ悪化したような気もして
身体もやせない。。 頭の中には糖質制限て本当に効果があるの?…という
思いが浮かんでは消えていました。

そこで、診察の日に栄養士さんに炭水化物について聞いてみたところ
炭水化物は必要ですよと即答されました。栄養士さん曰く
人間が生きていくために必要な三大栄養素は
炭水化物 タンパク質 脂質
そのうち一日に必要な炭水化物の摂取量は全体の50%ですと。
ですから炭水化物はきちんととってくださいと。
大好きなジャガイモも摂取の仕方に気をつければ食べてもいいのだそう!
目からウロコ。
病院で糖質制限をすると聞き、ご飯をやめなければいけないと言われたり、
糖質制限の糖質とは単純に砂糖だけじゃなくて炭水化物もそうだと聞くと
炭水化物をやめなければと思ってしまっていました。
しかーし!ご飯=白米をやめましょう。という意味なんです。
白米を胚芽米にしてゆるやかに糖質もとりましょうということなんですね。

もちろん日頃からラーメンにご飯とかパスタにパンとか食べてる人は
見直す必要があると思いますけど。
糖質は脳や身体の機能にとって大切な栄養素である訳だから
糖質制限とは糖の摂取の仕方を見直すってことなのでしょう。
たとえば、朝はパン一枚だけとか炭水化物に偏った食事をしているけど、
摂取量は多くないひとは炭水化物の量はそのままに
他の栄養素を増やしてバランスをとったりすることが大事なので
単に糖質制限という言葉にまどわされないことかなと。

低血糖症の方の体験記で糖質制限をはじめて具合が悪くなったって人を
何人かブログ等で読んで、それで私も同じように
糖質制限に対する不信感をつのらせてしまったのですが、
もしかするとそれらの人は私と同じように間違って糖質(炭水化物)を断って
しまった人なんじゃないかしら。。
あとは急激に炭水化物の摂取量が減ると身体が対応しきれなくて
体調が悪くなる人がいるらしいのですがその辺は確信が
持てない情報なので参考まで。
ただ人によっては炭水化物をとっただけで症状が酷くでたり、
色々調べていると、そもそも、エネルギーの元になるブドウ糖は
タンパク質等からも作る事ができるので炭水化物を食べなくても大丈夫
という人もいたり…結局は自分の食事と症状のでかたをよく見ながら
糖質制限をしていくことなんでしょう。

今回言いたかったことは糖質制限とは炭水化物を全くとらない
ということではない!ということと、大切なのは食べ方を工夫して
血糖値の安定をはかることなんだということでした。