はじめに

原因不明の体調不良が実は『機能性低血糖症』だった。ここに辿り着くまで、沢山時間を費やしました。
世間ではまだ広く認知されていないこの病気、少しでも多くの人がこの苦しみから抜け出せますように。
治療体験談です。

お願い

※このブログはあくまで個人的な治療体験にもとづき、低血糖症についての情報をまとめさせていただいたものです。症状や治療法に個人差があり、全ての人に当てはまるものではございません。主観的な意見も多く含まれますので、参考程度にご覧ください。

2010/11/30

精神的なこと 2

引き続き、精神面に出ていた症状です。

● 気合いが入らない
元々私は、病気に関係なく常に自分自身にスイッチを入れながら生きているようなところがありました。
笑うスイッチ、元気そうに見せるスイッチ、平気なふりをするスイッチ。
これは無意識に、その都度カチッと入っていたものです。
それが徐々に鉛のように重く固く、必死で押して入れないと入らなくなっていきました。
身体に出ていた様々な症状に、気持ちの面で対処できなくなってきます。
頭が動かせないほど痛く、吐くほどの頭痛でも、なんとかその日の仕事を終わらせるまで頑張れたのが昔の私でしたが、体調不良が悪化してからは、症状が出ると、何も頭に入ってこず、集中できなくなりました。
症状がでたら、『いつ早退するか』、そのことだけを考えていました。
今になって思うのは、それでもあれだけの仕事をこなしていた自分は
気合いがなくなったと感じながらも、底をつきそうな気力を絞り出しながら
頑張っていたのだなと思います。えらい、えらい。

● 集中力・判断力の低下
自分で決断が下せず、お昼ご飯を決めるだけでも
時間がかかるなんてことはざらでした。
仕事でも判断力が低下して常にぎりぎりまで結論を先延ばし、 自分の小さな買い物でも迷って母親に電話する始末、それも何度も。
(↑これは性格的なこともあるとは思いますが…)
身体に症状が出ると、目の前の仕事にほとんど集中できなくなります。
1時間で終わる作業が倍以上かかったり、仕事のスケジュールも時間配分が上手くできないことがありました。
それを気づかれたくなくて一人で抱え込むからまたもストレス…。

判断力低下の最たるものは自分の症状を冷静に判断できなかったこと。
原因が分からなかったから、しょうがないのかもしれませんが、
病気ではないのに休んでいいわけがない、弱音を吐いていいわけがない…そんなの甘え、毎日症状を口にしていたら周りがうんざりする、
そんな考えが私を支配し、ここから目を背けていたように思います。
最も目を背けなければ普通に生活することがかなり難しいほど
様々な症状があったのですが。

●固執する、虚勢を張る
判断できないかと思えば、ひとつのことに固執してしまうこともありました。
例えば、生活改善が思うように実行できず、毎日悔やむのであれば、
いっそ気にせず、自分の好きなことを優先し、遅く帰宅しても
焦らずくつろごうと考えたところまではよかったのですが、
見たくもないテレビを延々と見ていたり、目ががんがん痛いのにネットを
やめられなかったり、それなのに今しなければよけいストレスがたまる
といった変な考えにとらわれていました。

仕事を辞める決断ができなかったのも、原因が分からないのだから
身体のことを理由にはできないということに固執しすぎて、
とにかく仕事を頑張って結果を出せば、誰に何も言われないで
辞めることができるからその時休めばいいや と、とにかく次の
ステップに行くことばかりを考えて、仕事で結果を残すことにいつしか
固執し始めていました。
今振り返ってもあの頃なぜ『仕事が全て』みたいになっていたのか
分かりません。どうして頑なになっていたのか…。
口にすることはいっちょ前で、冷静さを装っていたけれど、
いつだって俯瞰で見ることができていなかったと、元気さを取り戻した今なら、
あの頃の異常さがよく分かります。こういうとき無性に後悔の念に襲われますがそれも病気がさせたこと、皆さんも自分を責めてはいけません。


●物忘れ
記憶力はいい方でしたが物忘れがどんどんひどくなっていきました。
仕事の内容をメモしなければ次にそれを考えたときには
もう思い出せなかったり、やることリストの箇条書きだけでは
自分の仕事の段取りがつかめず、行動ごとにメモしなければ一瞬次の行動が
分からなくなってしまったり。
他にも例えば大きなプロジェクトの重要事項、内容的に絶対忘れない用件を
メールしたとき、用件も、メールしたという行為そのものも、
まるまる忘れてしまっていました。
そのメールを見せられても思い出せなかったり、今考えても思い出せません。

さすがに戸棚から腐った鶏肉が出てきたときは笑うしかなかったけど、
心のなかで大きく胸騒ぎがしました。(冷蔵庫と間違えたようです)。


●睡眠不足
8時間寝ないとダメな私にとって、ただでさえ睡眠時間が少なかった日も
多かったのですが、それでも身体のためと、たとえどんなに寝たとしても
寝た気がしませんでした。
早起きは得意な方だったのに、早く寝ても朝起きるのがつらい。
夜は布団には入っても眠りにつけない。(治療している今なら分かるのですが、仕事などで遅くまでPCに向っていたのが原因でしょう。)
寝ようとすればするほど頭の中でぐるぐると思考が止まらなくなり、
どんどん目が冴えていきました。寝不足の日は決まって体調を崩していました。
だから今日こそはと意気込みまた眠れない、本当に悪循環この上ありませんでした。

以上が、明らかな身体の症状とは別にでていたものです。

あの頃の自分の行動を受け入れながら、
過去のことを振り返る作業は容易なことではありませんでした。
このカテゴリを書くことにすごく勇気と、時間を要しました。
自分は強がりの弱虫だと認めることが、とても大変な作業でした。
このブログを始めてから、更新まで時間がかかったのは、多くのそういった
事柄を消化するために、ものすごく時間が必要だったからです。

低血糖症の特徴として
精神的な症状は体調が悪いときにしか出ない そうです。

ずっと感じていた、自分の意志とは違うところで気持ちが操られている
という感覚にはこうした理由があったのです。
私は、具合が悪くなるから、気持ちを強く持てないのか、
精神的に何か心が苦痛を感じているから、具合が悪くなるのか、
自分では分かりませんでした。
原因が分からないと、自分も周りの人もとくに後者に目がいきがちですが、
低血糖症に関していうなら、前者がその特徴です。
それが分かるとこの病気との付き合い方が分かってきます。そして何より、
治療が進むにつれて本来の自分を取り戻し、
自分を癒すことができるようになってきます。
これは今現在の私が実感していることです。
あきらめないでいきましょう。

2010/11/25

精神的なこと 1

人は誰だって毎日がハッピーで、何もかも上手くいってるわけではありません。
落ち込むこともあれば、失敗することもあるし、
気分がのらないときだってあります。
そういう日常に誰にでも起こる『今日はおかしいな』ということとは
明らかに違うとき、人は精神的な症状として自覚するように思います。
精神的な症状は定義が難しいのですが、
私がこれからあげる症状もそういったいつもとは別の感覚のものです。

先に書くと低血糖症の場合、 
精神的な症状は体調が悪いときにしか出ない そうです。
このことは自分の症状を判断する上で非常に役にたちました。
なぜなら私が精神的な症状が出ているときにいつも感じていたのは

『自分とは違う何かに、
気分のスイッチを操られている感じ』だったからです。

だからずっと違和感でした。
何も落ち込む理由がないのに元気がでないとか、
さっきまでやる気に満ちてたのに突然できなくなるとか、
それはいつも自分の意思とは違うところからやってきていたように思います。

気持ちの落ち込み
初期の頃、気持ちの落ち込みが悪化します。決まってそれは生理前にやってきました。
PMSで生理のときに悲しかったりイライラしたりすることは
虚弱体質同様、以前からありましたがこちらも気にするに及びませんでした。
しかし、体調が悪化した頃から、それはもう
この世が終わったような気分になるくらい落ち込むようになります。
そしてそれは生理の終わりと共にさっていくのです。
けれどこの落ちこみ具合が半端なく、その後回復したときとの
落差が月ごとに大きくなるばかり。意味もなく涙が流れました。
その落差が私にとってはなによりも辛かったです。
だから感情を少しだけ押し殺すようになりました。
あとで地獄に落ちる感覚が嫌で、楽しくてもむやみに騒がないように、無意識に…。
感情のふり幅が大きくなると、自分はそれに耐えられなくなってしまう気がしたから。

2007年頃はストレスも多く、落ち込む理由がたくさんあったことが
事態に拍車をかけたのかは分かりませんが、原因がはっきりしないこの症状が
もしかしたら、精神的な病気なのではと感じ精神科にもいってみました。
しかし、違和感しかありませんでした。もらった薬も気分をよくするどころか
副作用で身体的症状が悪化し、前よりもっともっと体調が悪くなりました。
直感的に、やっぱりこれじゃないとその頃思いました。

仕事のストレスが減って楽しさが増してきた時、気がついたのは
自分の意志とは関係なくこの症状がくることでした。
生理前はそうだけど、それ以外でも1秒前までは元気だったのに、
突然絶望感のような、この世界で自分一人だけしか
いないような感覚になったりしていました。それはいつも突然やってきました。


● 大きくなるストレス
定期的に出てくる体調不良への恐怖心や病名が分からないことに対して
次第にストレスを感じるようになります。
最初の不正出血時のがん検診で大量に出血し、
先生も首を傾げる。がんなのか…?
激しい頭痛、MRIをとる。脳の病気か?
乳汁がでる、脳腫瘍か?(高プロラクチン血症による)
異常な物忘れ、若年性アルツハイマー?
毎回、自分で予測をたてて結果がでるまで恐怖と戦って、
そうでないといいなと願って結果は陰性で。
でも安堵とともに、そこにはいつも絶望がありました。

何もないのになぜこんなに体じゅうがボロボロなんだろう。
一生この体とつきあっていかないといけないの?それならば…。

仕事が忙しくなることに比例して、
今までできていた家事がおざなりになりました。
体調不良になる前は体調不良当時の倍以上の仕事量でも
自炊できたし、お弁当をもって健康に気をつかうことができたし、
部屋をきれいにできたし、どんなに遅くても早寝早起きを心がけていました。
それなのに、今はなんで自分で自分を大切にできないんだろう。
食生活を変えればもしかしたら治るかもしれないのに…
早く寝たら、朝早く起きれるかもしれないのに…
以前はおかしくなった生活リズムを、要所要所で整えることができたのに
それができなくなって、頭で分かってることが全く実行できないことがものすごくストレスでした。

…思いつくままに書いていたら長文になってました。
続きは次回。全部書ききったら手直ししますね。。

2010/11/24

低血糖症と精神疾患との関係

機能性低血糖症と精神疾患との関係がよくとりあげられていますが、
私としてはそのことがどうもしっくりきません、いまだに。
なぜならその多くが精神疾患の原因が低血糖症というような謳い方をしており
あたかも低血糖症=精神病と誤解を与えているように私には見えるからです。

とくに身体的症状が顕著だった私にとって、それらの表現は少なからず、
検査への第一歩を遅れさせたといっていいでしょう。
もちろん実際に様々な症状を体験している私からするとメンタル面に何も影響がなかったと言えばそれは嘘になりますが、
決してこの病気と精神病はイコールではつながりません。

精神疾患の原因が低血糖症だったというよりも、あくまで低血糖症の数ある症状の中に精神的症状があるという表現が適切ではないかと思います。
低血糖症は内科的疾患であり、そちらの原因を治療しない限り回復は難しいということが大きく関係しているのです。

私がここでいいたいのは精神疾患ばかりを大々的に取上げて誤解を与えたり、
それだけに固執しているような“医療機関”で間違った診察・治療を
受けないようにしていただきたいということです。
(このことに関しては病院のカテゴリで詳細を書こうと思います。)

そうはいっても低血糖症と精神的な症状は深く関わり合いがありますし、
特に精神的な症状の方が顕著に見られる人も沢山いるでしょう。
私がこのブログを始めたきっかけは、同じ苦しみをもっているけれど
なかなか病名にたどり着かない人への一つの選択肢として
この病気のことを知ってほしかったからです。
ですから、今多くの精神的な症状で苦しんでいる人で、この病気の可能性を持っている人に
ぜひ参考になればと思い、身体とは別けて精神面での症状を書いていこうと思います。
 また身体的な症状しかなく、イメージだけでこの病気を遠ざけていた方にも参考になればと思っています。

前置きが長くなってしまったので、次回具体的な症状について
書いていこうと思います。

2010/11/23

その他の症状

時系列で症状の変化や、悪化を書きましたが
追加で常にあった症状として重度の疲労感と倦怠感がありました。
この症状は言葉で表現するのが非常に難しいです。

ただ私はこれによって、それまで耐えられていた体調不良が
辛く感じるようになり、体の変化を自覚したように思います。
頭痛や吐き気をかかえると、その日を乗り切れない、
乗り切るだけの気力がないという言い方をしていましたが
体が重くすべての症状に対処しきれないという感覚です。

出先でもすぐに疲れてしまい、こまめに休憩をとらないと
体力がもちません。
休憩して、お茶を飲んだり何かを口にするとすごく元気になった気がしますが
動き出すとすぐ疲れます。(これは今にして思えば低血糖の特徴的な症状ですね)
仕事中や遊びの最中、一見普通にみえますが、
今にも後ろに倒れてしまいそうな不安定感や背面の重さを感じることもしばしば。

またこちらも持病としてもともと持っていましたが、
肩こりと腰痛は絶えずひどかったように思います。
骨が生えてるんじゃないかといわれるくらいカチコチで、
マッサージ屋で
『1箇所の凝りをほぐすだけでも(制限時間の)60分足りません…。』
といわれました。
月に何度も、仕事の合間に何度もマッサージにいっていました。
体が重い、だるい、痛い この症状が常にあることが、
それに加えて起こる別の症状に対応しきれないという状況を生んでいたように思います。

肌荒れも体調不良と同時に現れました。
額には吹き出物が数年にわたってで続けていました。
いくら寝ても目の下にはクマが消えず、キメは乱れ、くすみ、鏡に映る顔は別人のよう。ちなみに額の吹き出物の原因は
消化機能の低下、睡眠不足、ストレス、自律神経の乱れ、 等々
当時の私にはすべて当てはまります。
今まで肌荒れとはほぼ無縁だったため、明らかにこの病気によって
引き起こされたものだと思います。
(治療を始めた今は嘘のような回復をみせております。)

疲労感や倦怠感といった症状はかなり慢性化していたので、
逆に今こうして元気を取り戻すことで、それらの重症さが分かってきました。
頭痛や嘔吐のように何か具体的な症状がある訳ではないので
例えば、今日は元気と言っていても、次の日もっと元気になると
昨日の自分は元気じゃなかったんだと気づく感じです。
ちょっと分かりにくいですね。

でもこうした倦怠感などが慢性化して、体を徐々に変化させていたことが
病気の進行や重大さに気がつきにくかったり、上手く説明できず、
きちんとした診断がくだされなかったり、自分自身でどうしようもできない
といったことにつながっていたのかなと今は思います。

2010/11/22

相変わらずの日々 2010年春〜夏

これまでの経緯からやはり原因が分からず、体質的なものが
不規則な生活により悪化しているのかなと漠然と考えていました。
最終出社日を終えて、一ヶ月の有給休暇。
これから生活リズムを整えていけばきっと体調は戻ると安易に考えていたし
考えたかった。

しかし休みがはじまって一週間はこれまでの緊張の糸が切れたように
寝込んでしまい、起き上がることも億劫になりました。
その後は自分のできる範囲で、自炊したり、ウォーキングをしたり、
ただ相変わらず、極度の疲労感と倦怠感、めまいや目の霞みは定期的におこります。
少し無理をすると、その反動のように寝込んでしまうこともしばしば。
当時していた習い事は先生のいっていることがほとんど頭に入ってこない。
生理が近づくにつれ、またいつものように体が重く、腰回りが不快で思うように動けない。
正直この頃の記憶はあまりありません。

ダメ元で婦人科にいってみたものの、やはり結果は同じ。
この頃は症状からして自律神経失調症なのではと疑っていましたが
やはり病名はつかず。
そうこうしているうちに一ヶ月のお休みもあけ個人的な仕事の依頼がきていたため
フリーで仕事を再開しました。

一旦実家に戻ってなるべく規則的な生活を心がけながら
仕事に通う日々。
この間も頭痛と吐き気、嘔吐。以前からのリンパの痛みや
体ののぼせも相変わらず。この頃よくこの症状が出るときに
体温を測っていましたが、大体熱がこもる感じのときは
37度〜3分くらいの体温。その後症状がひくと36度代でした。

そしてひどいめまい、動悸、胸部痛。
5月、たえきれず漢方を飲んだ日、またも副作用なのかひどい頭痛。
布団の上を転げ回るようにもがき苦しみ、寝ていても痛さで目を覚ます始末。
頭に鉄の輪がありそれがギリギリと締め付けているようでした。
この時の頭痛のひどさは小さい頃から何度も経験していたものとはあきらかに種類が違っていました。
さすがに不安になり3年ぶりくらいにまた脳神経外科にいきました。
脳に異常はないものの、いつもより強めの薬を処方してもらいました。
また生理痛も眠れないくらいの痛さに症状が戻っていました。

この頃、以前から気になっていた 『機能性低血糖症』の検査を
受けてみようかなと思い始めます。
以前、アルコールを飲んで倒れかけたときの状況から低血糖という症状に
たどり着いたのがきっかけで見つけた病気でした。

6月頃にはトータルでみると以前より体調は落ち着いてきているような気がしていました。
4年前の体調不良が悪化する前の元気な日が月に一日、ぽっと出始めたりも。
しかし相変わらず、仕事や日常生活に支障をきたす体調不良、最後の望みをかけて
検査の予約し、この苦しみを早く断ち切るためにも結果がどうであれ、
夏を区切りに再度休みを取ることにしました。

休みだして最初の生理。相変わらずの生理痛で夜も眠れない状況。
翌朝は貧血で顔が真っ白。
しかしこの日はやはり体調不良と引っ越しを理由に
辞めることになっていた日本舞踊の最後の舞台 。
貧血以外の症状はでていなかったため、そのまま発表会へ向かいました。

お昼をすぎたころから、頭痛と吐き気、服用した薬も効きません。
ついには嘔吐。ここまではいつもと同じ流れですが。
頭痛も吐き気もどんどん激しさを増していきます。

舞台を気合いで乗り切り、やっとのことで帰宅の途につきますが、
電車を途中下車しながら、駅で何度も吐いたのに、ずっと吐き気がとまりません。
何かを口にしたら、すぐに吐き、水を飲んでもすぐに吐き。
薬を飲んでも同じ。胃腸炎には何回もなっていますが、それとも違っていました。

なかば意識を失いながら、なんとか近くの姉の家までたどり着きます。
頭痛もひどくなる一方、6月におこった尋常じゃない痛みのそれをはるかに
上回る頭痛、昼から夜中まで激しい痛みと吐き気に襲われながら
人生で初めて救急車をよばないと と思いました。
一人で痛みと格闘しているところへ姉が帰宅。
姉の指示で、何度吐いてもいいから、水を飲めといわれとにかく
飲んでは吐いてを繰り返すうちに、少しずつ水分が体に行き渡り
深夜、やっと深い眠りにつくことができました。

その後2日間くらい軽度の頭痛と重度の倦怠感で
寝込んでしまい、予約していた検査も延期しましたが
ようやく復活することができました。

そして、ついに5時間の糖負荷検査を経て、機能性低血糖症と診断が下ります。
ここまで身体的な症状を中心に書いてきました。
様々な症状があることから、すこしでも参考になればと
なるべく細かく記載しました。
検査の詳細や病院のこと、治療についてなどは別カテゴリで書いていこうと思います。

2010/11/19

再びの悪化。 2009年〜2010年春

09年に入って仕事がまた忙しくなっていきます。
めまぐるしい忙しさの中で、目の前の仕事をこなすことで精一杯ではあったものの、
信頼して私に任せてもらったこと、仕事の幅が広がったことへの喜びに心は充実していました。

これまで悪化する体調に対し、婦人科系のホルモンバランスがくずれてるのかなとか
慣れない仕事や雑務のストレスかななどと考えていたのですが、
2009年の私の心は非常に充実していました。楽しい仕事、信頼できる仲間。
やりたいことが沢山あるのに、体がついてこない、楽しいのに、体が持たない
何かが私に違和感を感じさていました。

ピルのおかげで生理痛はほぼなおったことから服用をやめることにしました。
そうすれば原因不明の体調不良もすべて治まるのではという望みも込めて。
08年の秋にも一度胃腸炎になり、その後春にも一度胃腸炎をおこします。
その頃から体調不良に変化がではじめます。吐き気とは少し違う気持ちの悪さ(嘔吐するわけではなく、頭痛もなく唾液がジワーとでてくるような感覚)が2ヶ月ほどつづきました。

ひどいめまいと腰まわりの不快感、動悸をおこすようになります。
頻度は少ないものの子宮を刺すような痛みも。
またむくみも依然とれず、体温調節がうまくできないという熱のこもる感じも
頻度を増していきました。
症状がでている期間も生理前から生理後までへと拡大し、月の3分の2は体調不良でした。
09年以降は生理前後の不快な症状として上記が目立つようになり、以降病気が発覚するまで
悩まされます。

医者に相談したところ5月病かもねといわれ、漢方を処方されます。
結局このときも原因はわからずじまい。
ただ動悸とめまいはこのときもらった漢方が非常に効果を発揮し
くすりを飲むとおさまりました。

頭痛や吐き気の頻度は月数回程度になっていたので仕事には行ける、
体がだるいと感じながらも動くことはできる。
大丈夫なふりをして、元気なふりをいて働くことが何よりも負担でした。

相変わらずアルコールは体に残り、お酒を飲んでいても途中で
具合が悪くなり、帰る始末。
夏前にはサワーを2杯飲んだ日の帰りの電車で
突如猛烈な吐き気と全身の倦怠感、たっていられないほどの
不快感に襲われてどんどん視界が狭まりほとんど真っ暗になってしまいました。
そのまま倒れてしまう!という間一髪のところで、ドアが開きなんとかベンチに腰をかけましたが、
冷や汗もすごく、それは酔ってぼーっとする感じとはほど遠く
意識だけは“やばい、やばい”とどこか別の場所で妙にはっきり冷静に
自分を見つめていました。

“やっぱり何かおかしいよ。
でも前にお酒が飲めなくなった頃にした肝臓の検査も異常はなかったし、
空きっ腹に飲んだせいで軽い急性アルコール中毒にでもなったのかな”
などとやはり今回も自分にいいきかせるだけ。

そして7月、むくみが我慢しきれない範囲に広がってきます。
よく足もつり、足がむくむと右ふくらはぎに1カ所痛みが走る場所が
ありました、血管が押しつぶされているようなそんな感覚。

そんなある日の昼休み、動悸とむくみによる足の痛さに耐えきれなくなり

“このままじゃ やばいかも…”

と本気で思いました。
何回もどこかおかしいと思っていながらも、『もう少し頑張ろう』、
『気持ちで負けちゃだめ』と自分を奮い立たせてきました。
しかし、この時ばかりは冷静に自分自身がこのままでは再起不能になってしまう
予感がしたのです。
今まで病院にいっても原因が分からず
体質と割り切るしかなかったけれど、そんなことではなく
とにかく体に何か異常がおきている…いいようのない恐怖と共に私の中でそんな思いが広がっていきました。

まずは生活リズムと食生活を変えなければ、
頭でわかっていてもできませんでした。これは後に低血糖症のせいだとわかるのですが
健康オタクのような生活をしていた数年前の自分と比較して
人並みの生活も取り戻せない自分に腹が立ちストレスに感じていました。
仕事量から考えると、私には自炊する余裕もなかったし、
その頃はどんなにがんばっても早起きができなかった。
気がつけば夜遅く、ご飯もファーストフードやコンビニ弁当に走ってしまう。

キャリア的にもちょうど転職を考えていた時期だったので、
休養をとり生活リズムを取り戻すためにも一旦退社しようと決意しました。
しかし目の前には魅力的な大きなプロジェクトがはじまったばかり、どうがんばっても
年末まではやめられない。結局話し合いで2010年3月で退社することに。
尋常じゃない忙しさは年末まで。なるべく我慢をしすぎず、無理をしすぎず、
とにかく頑張って乗り切ろう。

秋、ピルをやめて数ヶ月、なおっていたはずの生理痛がまたやってきます。
夜中に吐き気で目が覚め、生理痛と格闘しながら
翌明け方には休む訳にいかない出張。
婦人科に行っても対症療法のみ。
漢方には副作用がでるようになり、インフルエンザの予防注射で具合が悪くなり、
風邪薬やお酒でじんましん。一ヶ月以上続く下痢。
冬にはひどい貧血で顔が真っ白、朝おきれない。(これも生理の頃です)
しまいには、妊娠もしてないのに乳汁分泌。

ホルモンバランスぐっちゃぐちゃでした。

年が明けて、少し生活にゆとりが出てきても相変わらず体調はすぐれず
2月には3回も貧血状態で電車を途中下車するしまつ。
目の前に薄ーい半透明の白い膜がはっているような感じが日に何回もでるように
なりました。

今こうして文章を書いてみてぞっとします。
正直当時の記憶はあまりなく、意識して思い出してやっとこれだけのことを
書き出したという感じです。
思いつくままに書いているのでとても読みにくいかもしれませんが
すこしずつ直していこうと思います。
この頃は物忘れもひどく、記憶力のいい方だったわたしが
絶対忘れないであろう用件を記したメールをしたことを忘れたりしていました。
退社までのカウントダウンを自分の中でしながら、とにかく
今にも底をつきそうな残り少ない気力で乗り切っていた時期です。

低血糖症は様々な病気の症状と似ていることから、誤診されることも
あるそうです。
私もずっと根本治療ができず、対症療法とその副作用と戦ってきました。
それぞれ症状も全然違いますが少しでも参考になればと思い、
できるだけ細かく記載したつもりです。
余裕がでたら患者としての範囲で症状などの
質問にも答えられるようにしていきないのでしばしお待ちください。

2010/11/18

一時回復? 2008年

それまで飲んでいたピルは副作用が重かったので、
医者の進めもあり、ピルの種類をかえてみると以前ほど副作用に悩まなくなります。

ただ相変わらず、生理近くの頭痛と吐き気嘔吐は定期的におこり、
またこの頃から体温調節がうまくいかないといった症状を自覚しはじめます。
体に熱がこもるような感覚で、頭がぐるぐるとします。
むくみもひどくなり、とくにこの体に熱がこもるような感覚の
時には手足がパンパンで何とも気持ちが悪いです。
給湯室にいって氷をほおばったり、冷たいガスウォーターを
飲むとよくなったような気がしていました。
頭痛などのように痛みで動けない訳ではないのですが
息があがり頭がぼーっとして目の前の仕事に全く集中できなくなります。

かと思えばひどい冷え性にも悩まされ、爪の先が紫色になると
頭痛を引き起こしたり、そのまま体調不良に陥ったりしていたように思います。

またお酒に弱くなりました。弱いというより、飲めないという感じです。
お酒を飲んだ後気分が良くなる間もなく、具合が悪くなったり(頭痛)
この頃一番感じていたのはお酒を飲んだ翌日にたとえ摂取量が
コップ一杯にも満たなかったとしても、声を出して必死になって
やっと起き上がれるといった状況でした。
仕事に行っても気持ちが悪くめまいが続いていました。
歳とともに、二日酔いがひどくなったんだと言い聞かせては
いましたが、何かがおかしいような妙な違和感は感じていました。

朝起きると腰回りがだるく、布団の中に沈み込むような重さで
なかなか起きることが辛くなるといった症状があらわれるようになります。
この症状は生理の前に起きていたのでやはり線筋症が原因と
言い聞かせることしかできない状況でした。

それとこれは、いつから始まったのか定かではないのですが
今思い出したので、もう一つ。
生理の頃にはリンパ節が腫れて熱を帯びたり痛みを感じました。
特に脇の下のリンパ節が触ると明らかに小石大のゴロとした腫れが
できていました。あとは鼠蹊部にも炎症が出ることもあります。

ただ2008年は比較的仕事量もおちついていたり
また、新しい職場や人間関係にも慣れていたことから
自分を癒すことに時間をさけたり、上手く生活をコントロールできたことから
少し症状が安定していたように思います。
症状のひとつひとつは辛いものの我慢しながら日常生活は
おくれていたので、どちらかというと07年くらい
悪化したらもうだめかもという想いでした。

2010/11/17

体調が悪化 2006年後半〜2007年

前回のお話の通り、2006年の秋頃から体調不良が顕著になりはじめました。

まず、月に一度程度の頭痛の頻度が増え、不正出血がでたのもこの頃。
生理前に症状が集中した事から婦人科へ検査に行きました。
検査の結果から不正出血は一時的なものと分かりましたが
エコーの結果 「子宮腺筋症」の可能性が高いという事。
そしてPMSなどの症状からピルを処方されることになります。

ピルを飲むようになって、生理痛は和らいだものの
副作用から吐き気との闘いとひどいむくみ、めまい。
また頭痛もよくなりません。
同じく婦人科系の病気のためピルを飲んでいた友人の表現を借りれば
 “毎日船酔い”

この頃は週に数回症状が出ていたように思います。
まず目の奥から始まる頭痛が次第に頭全体や後頭部に広がり
締め付けられるようにいたい。
または片側だけがガンガンと痛い。
市販の鎮痛剤は全く効かなくなっていました。
元々胃腸が弱かったため薬を飲むと下痢をするか
胃腸に負担がかかるため吐き気を増加させ終いには嘔吐。

あまりにも頭痛が続くため  脳神経外科に行くと、
脳は問題ないが私の頭痛は片頭痛と緊張型頭痛の両方のタイプに当てはまるとのこと。
このとき処方された薬の副作用がまたもひどく
意識を失ったためこれまで通り頭痛に耐える日々が始まりました。

数ヶ月たつと次第にピルの副作用はおさまったものの
ひどいむくみはとれず、また毎月の頭痛と吐き気は全くよくなりません。

仕事中にトイレに駆け込むこともしばしば。
頭を一定の位置から動かせないほどの頭痛と吐き気を
こらえながらの打ち合わせは今思い出しても辛い。

この頃から朝の目覚めが悪くなったり、体温調節がうまくいかないような
日がでるようになっていきます。
生活習慣も残業休日出勤が増えた2007年ころから、自炊が困難になったり
と少しずつ乱れていきました。