はじめに

原因不明の体調不良が実は『機能性低血糖症』だった。ここに辿り着くまで、沢山時間を費やしました。
世間ではまだ広く認知されていないこの病気、少しでも多くの人がこの苦しみから抜け出せますように。
治療体験談です。

お願い

※このブログはあくまで個人的な治療体験にもとづき、低血糖症についての情報をまとめさせていただいたものです。症状や治療法に個人差があり、全ての人に当てはまるものではございません。主観的な意見も多く含まれますので、参考程度にご覧ください。

2011/05/22

糖質制限 炭水化物について

この前テレビドラマJINで『脚気』の話がでていて驚いたことがあります。
今まで『脚気』というとあまり食事にありつけない貧乏な人がなる病気と勝手に
思い込んでいたのですが、そもそもは江戸時代に白米が流通しはじめた頃、
高い精白米が買える富裕層が白米に偏った生活をしていたことにより
起こった病気だったとか。
簡単にいうと白米に偏った生活でビタミンB1が不足して起こるらしいのですが、原因が分からない当時は命を奪う程の病気でありながら、
実は食事を改善すれば回復が可能であったというもので、
改めて食生活が身体に与える影響について考えさせられました。
当時高値だった白米を買える富裕層の人は当然食に困る生活をしていたわけでは
ないのに、毎日ちゃんとご飯を食べていても摂取の仕方ひとつで
食が死を招くというとても分かりやすい例だなと…。

さて前置きが長くなっちゃたんですが、低血糖症の改善にもまずは
白米食の生活をはじめとする炭水化物の摂取について見直す必要が
でてくるのですが、私が治療当初に混乱したのが
糖質制限、特に炭水化物の摂り方についてでした。

糖質制限と言われて、私の中では炭水化物も食べてはいけないのでは?
という印象が漠然としてありました。
その頃治療で食事を変えサプリを増やした時、目に見えて体重が増えました。
症例をみたり、低インシュリンダイエットとも通じる部分もあることから
通常は痩せる人が多いイメージがあったので、変に焦ってしまいました。
だからよけいに、良くなるためには糖質制限の徹底をして炭水化物も
なるべくやめないとという思いが出てしまったのです。

考えてみれば、私の場合治療前の食事の総量があきらかに少なく
運動もしていなかったので、急激に摂取量と栄養が増えれば
太るのも当たり前なのですが、焦る気持ちと治療をきちんとやらなければ
という思いから炭水化物自体を意識してさけるようになりました。
ご飯一杯あたりの量もかなり減らして食べていました。

それなのに、体調は良くなる気配もないし、むしろ悪化したような気もして
身体もやせない。。 頭の中には糖質制限て本当に効果があるの?…という
思いが浮かんでは消えていました。

そこで、診察の日に栄養士さんに炭水化物について聞いてみたところ
炭水化物は必要ですよと即答されました。栄養士さん曰く
人間が生きていくために必要な三大栄養素は
炭水化物 タンパク質 脂質
そのうち一日に必要な炭水化物の摂取量は全体の50%ですと。
ですから炭水化物はきちんととってくださいと。
大好きなジャガイモも摂取の仕方に気をつければ食べてもいいのだそう!
目からウロコ。
病院で糖質制限をすると聞き、ご飯をやめなければいけないと言われたり、
糖質制限の糖質とは単純に砂糖だけじゃなくて炭水化物もそうだと聞くと
炭水化物をやめなければと思ってしまっていました。
しかーし!ご飯=白米をやめましょう。という意味なんです。
白米を胚芽米にしてゆるやかに糖質もとりましょうということなんですね。

もちろん日頃からラーメンにご飯とかパスタにパンとか食べてる人は
見直す必要があると思いますけど。
糖質は脳や身体の機能にとって大切な栄養素である訳だから
糖質制限とは糖の摂取の仕方を見直すってことなのでしょう。
たとえば、朝はパン一枚だけとか炭水化物に偏った食事をしているけど、
摂取量は多くないひとは炭水化物の量はそのままに
他の栄養素を増やしてバランスをとったりすることが大事なので
単に糖質制限という言葉にまどわされないことかなと。

低血糖症の方の体験記で糖質制限をはじめて具合が悪くなったって人を
何人かブログ等で読んで、それで私も同じように
糖質制限に対する不信感をつのらせてしまったのですが、
もしかするとそれらの人は私と同じように間違って糖質(炭水化物)を断って
しまった人なんじゃないかしら。。
あとは急激に炭水化物の摂取量が減ると身体が対応しきれなくて
体調が悪くなる人がいるらしいのですがその辺は確信が
持てない情報なので参考まで。
ただ人によっては炭水化物をとっただけで症状が酷くでたり、
色々調べていると、そもそも、エネルギーの元になるブドウ糖は
タンパク質等からも作る事ができるので炭水化物を食べなくても大丈夫
という人もいたり…結局は自分の食事と症状のでかたをよく見ながら
糖質制限をしていくことなんでしょう。

今回言いたかったことは糖質制限とは炭水化物を全くとらない
ということではない!ということと、大切なのは食べ方を工夫して
血糖値の安定をはかることなんだということでした。

2011/04/27

治療記録 2ヶ月目

検査結果が出てからの治療記録を1ヶ月ごとに書いています。
それ以前の私の症状はこちらからどうぞ→私の症状
※個人の治療記録です。参考までにお読みください。 

症状
種類はそれほど変わりませんが、頻度は減ってきたように思います。
やはり活動量が多かったりすると症状が出てくる感じです。
(めまい、疲労、倦怠感、腰回りの重さ、目の霞、動悸、胸部痛、むくみ、軽い頭痛、身体のほてり発汗、体温の上下など)
後半は生理もあったせいか、目に見えてひどい症状がでました。
寝込む程の生理痛と酷い貧血。激しい頭痛。痛みや不快感をともなう倦怠感がずっとつづきました。これまで嘔吐を含む激しい頭痛は1日に集中して起きていたのですが、今回は3日くらい寝込み、その前後も具合が悪く、目眩、倦怠感などで何も出来ませんでした。
お腹は常にゆるく、下痢もしばしば。サプリの影響か胃腸の違和感や重さも感じるように。


治療薬/サプリ
吐き気の原因が医療処方の鉄剤にあるかもしれないとのことで、
サプリの鉄に切り替えました。(鉄の種類が違うそうです)
症状も思ったより改善しないため、鉄以外にも当初から勧められていた
サプリを全て服用することに。前回からのタンパク質(プロテイン)、
ビタミンBに加え鉄、カルシウム・マグネシウムをとることに。
合わせて、前回から飲んでいるビタミン剤2種と
下痢が続くため整腸剤を1種。正直摂取量の多さに不安が募りました。
いくら栄養剤とはいえ大丈夫なのかと…。
この頃同時に耳鼻科に掛かっていたため、合わせて大量の薬を
飲む事に抵抗がありました。
また先月摂取量を間違っていたこともあり、プロテインの量が増え、そのためか
膨満感やもたれる感じ胃が疲れている印象を受け、
サプリの効果にまだまだ不安がありました。

運動
前回と変わらず。ラジオ体操をしていました。少しずつではありますが、
ウォーキングの回数が増えてきました。


食事 
前の月の症状の出方から食事を徹底する気になりました。
とりあえず病院で指導されたことははじめてみることに。
まずご飯を玄米入りに。本当は消化の関係もあり胚芽米と指導されていたのですが違いを理解していなかったのと、やはり少し食事療法の意味を理解しきれていなかったので白米と半々にしてたべていました。
砂糖の摂取をやめること、カフェインの摂取をやめることなどを徹底していましたが外食はGI値の低いパスタなどを食べたりとまだ徹底までは言っていません。
(後に病院に聞いたところによれば、GI値だけにとらわれてパスタを食べるよりは副菜が多い定食でバランスよく食べご飯を半分残す方がよいといわれました。)

振り返ってみて
前の月に、徐々に自分の症状が食前や体力の消耗時に関わっていることを
なんとなく実感したことや、サプリでは急激な回復が見れなかった事から
この月から実際にサプリ、食事ともに治療を徹底しはじめます。
まず、仕事がないため自分でも平気だと思って週に2,3回は入れていた予定
(人とあったり、外出をしたりという体力を使うもの)を
週1回に。指導のとおり、夜は遊ばない、遠出はしない。
1日に予定を詰め込みすぎない。
食事の徹底(砂糖をとらない、カフェイン、アルコールは飲まない)等です。
自分で多少平気だろうと思う事は平気じゃないことにして
なるべく無理をしないようにしました。
そうするとやはり、どんな時に症状が出やすいかが見えてきました。

最初は3ヶ月ほど休んで薬とサプリを飲めばすぐ復活できると思っていました。
しかし緩やかにしか回復をみせず、そうかと思えば重度の症状がでたり
復帰のために何か勉強したり準備をしなくてはと気持ちだけがあせるのに
全然行動に移せず、全くやる気も出ませんでした。
自分でも復帰のめどが断たないことに少し焦りを感じていました。

冷静に症状だけをみつめると、抑えられているのですが、
(あくまで抑えられている感覚、治った感覚とは違ったので)
あまり元気な感じはしていません。まだこのころは体力がありません。
これを表現するとしたら、パワーが半減したというよりも
毎日200%の力で生きなければいけない感覚です。
分かりづらいかもしれないけれど、だからなんだか疲れがずっととれない感じ。
さらに少しずつ症状が安定する日に家にいたりすると
なぜ今まで仕事をしているときにもっと自分を顧みなかったんだろうと
言う気がしてきたり。ものすごく後悔の念に襲われそうになったり。
心に余裕ができた分、ここ数年の色んなことが見えてきてしまって…
そういう意味ではひどい症状の中で働いていた頃よりも一番しんどかったです。
(今振り返るとですが)

そんな事もあり、むやみに復帰を意識しないことや、
何もしないことに罪悪感を感じないこと、回復が遅くても焦らないように、
など、休養の仕方にも少しずつ変化が現れました。
親友には、自分の状況をきちんと話し、これから頻繁に会えない事や
制限が色々ある事を理解してもらう事もできました。

さすがに今回の生理はかなりつらく、ひどい貧血や生理痛、
薬の効かない激しい頭痛、長引く吐き気嘔吐の症状に
精神的にも参ってしまいましたが、生理以外の症状が
少し減ってきたことで、この辺はやはり低血糖症より
婦人科の領域かな…と思ったりしていました。
そして生理が終わった後、ふいにこのブログを書いてみようと思い始めたことで
回復の兆しがほんの少し見えたように思えました。
何しろ、この頃は体力がもたないので、
やらなければならない事以外やりたくなかったですから。

2011/03/19

Pray for Japan.

お久しぶりです。
地震から一週間、私の住む地域も大きな揺れを感じましたが
とくに目立った被害もなくこれまで通りの生活を送れています。

東北岩手は母の実家があり叔母が住んでいます。
岩手と宮城には思い出の場所が沢山あり、
今回の地震で被害にあった場所のいくつかもかつて訪れたことがあります。
幸い身内は無事でしたが、毎日テレビで被災地の状況を
目にするたびに、言葉にできない感情がうずまきます。

被災された皆様に心よりお見舞い申しあげます。
そして一人でも多くの方が助かることを祈っています。

持病を持つ方、体調が優れない方にとって
避難所での生活は本当に大変なことだと思います。
健康でいられることがどれだけありがたく素晴らしいことか
今回また思い知らされました。
少しずつまた更新をして行く予定です。

ブログには毎日全国から多くの方が訪れてくれるようになりましたが
その中には被害の大きかった地域の方もいらっしゃいました。
少しでも皆様が健康を取り戻すためのお役にたてるよう頑張ります。

Pray for Japan

2011/03/09

治療記録 1ヶ月目

検査結果が出てからの治療記録を1ヶ月ごとに書いています。
それ以前の私の症状はこちらからどうぞ→私の症状
※個人の治療記録です。参考までにお読みください。 

症状
検査の結果は無反応性低血糖症。検査基準にギリギリ引っかかる感じです。
血液検査では基準値を下回るものがちらほら。
めまい、疲労、倦怠感、腰回りの重さ、目の霞、動悸、胸部痛、むくみ、軽い頭痛、身体のほてり発汗、体温の上下などは相変わらず日常的に出たり治まったりを繰り返しました。
生理の症状は全身の倦怠感と吐き気、頭痛が期間中ずっと続くというものに変わってきました。重度のものが一日に集中するというよりも、それより軽いけれど辛さを伴うものが1〜2週間続く感じです。全身が気持ち悪いという感じ。
一時体調が安定していたように思えたのですが、
その頃にしたリンパマッサージで、目の霞や酷いめまいが
出るようになりそこからまた体調がくずれていきました。
その後は出かけた次の日は何も出来ない状態や寝込んでしまったり、
外出先でひどいめまいと動悸に見舞われたりして、
返って以前より症状を自覚するようになります。
また夏バテも手伝ってか下痢もしていました。


治療薬/サプリ
サプリは検査時に勧められていた2種に加えて、計4種類すすめられましたが
まだ栄養治療に対して少し不安があったので、その中でも重要とされる
2種のみを摂取しました。簡単にいうとタンパク質とビタミンBです。
残りは保険薬で鉄剤とビタミン剤を処方されました。
これといって症状は改善せず、むしろ吐き気が増したような気もしました。
1ヶ月後に気づいた事ですが指導された量をきちんと飲めていませんでした。
だいたい半分くらいの量です。計量ミスでした…。そうとは気が付かず、
それでもなかなかの量でサプリを飲みきるのがしんどかったです。

運動
ラジオ体操は一応続けられていました。
日光を浴びたいとの思いで、午前中に少しウォーキングをしたり
していましたが、やはり習慣と言えるほどではなく、月に数える程度でした。

食事
先月に引き続き、ある程度バランスを考えて自炊した物を食べている程度です。
加えて、多少指導された食品をとるようにしたり。
間食は、3時間ごとに、この時期ナッツ類をよく食べていました。
ただ胃腸虚弱の私には結構負担がかかっている印象がありました。
あとは豆乳をのんだり。出先では思うように間食もとれませんでした。
確実に一日の摂取量は増えています。
ただ徹底してはいないので気になりながらも出先ではコーヒーを飲んだり、
所かまわず、外食をしたり。やはり食事の持つ意味にまだ気づけていないのと
一緒にいるひとを巻き込んでまで、徹底できないという思いがありました。
かといって徹底しようともまだ思えていない時期で、
普通にアイスも食べていましたし、
出先で友人と一緒にデザートを食べたりもしていました。
頻繁に食べなければ大丈夫なんだろうと根拠もなく思っていたので…。
どこかでサプリが薬のように一番効果を出すと思っていたのかもしれません。

振り返ってみて
いよいよ、検査結果がでました。どうせ違うと半ばあきらめモードで
病院に向かっていたのですが、実際に低血糖症だと言われると、
思っていた以上にほっとしている自分がいました。
もう我慢しなくてよいという思いからか、それとも猛暑の厳しい夏だったからか
休んでいる割に元気にならないそんな感覚がありました。それどころか
前よりも症状を自覚したり、頻度が増したようにも感じていました。

ただ休みというゆったりとした流れの中で、症状が出たり出なかったりを
繰り返すことで、自分の些細な体調の変化に気づけるようになります。
こうして症状と向き合う事で、どういうときに症状がでやすいかということに
少しずつ気づけるようになったのです。

一日中遊んだあと、PCを長時間使用したあと、
興奮しておしゃべりをしすぎたあと、運動をしすぎたあと、
遠くまで出かけたあと、運転したあと、長湯のあと、夜遊びしたあと 等
通常より気力体力を使った日に症状がでること、逆に
全く何もしないことではじめて症状を抑えられていることに気づきました。
加えて、空腹が続いたとき、コーヒーを飲んだ日、アイスを食べた日 等
なんとなく、食事に関係して悪化しているような気がしてきたり。
もちろんこれとは関係なく元気だったり、具合が悪くなったりもするのですが
体力の温存の仕方や食事の取り方が思ったよりも大切なのではと
以前よりも自分の生活スタイルに絡めて感じられるようになったのです。
そこで、自分では大丈夫だと思った日でも、医師の指導のとおり、
夜は遊ばず早く寝ること、頻繁に予定を入れない事、糖質制限、
カフェインやアルコール制限を徹底する事にきめました。

振り返ってみるとこの頃は、いままで毎日仕事をしていたのだから
無理をしない程度に気分転換したり、リフレッシュしたりすることは
むしろ大切だと思っていたので割と予定もいれていました。
月の前半は病院の後、帰りに映画を見たりしていますし、思った程
規則正しい生活をしていません。もちろん身体は鉛のように重く、
非常に疲れ、めまいを伴っているのですが、
それが無理したせいだとは思っていない時期です。
エネルギーの消耗が血糖値に影響を与えていると分かっていない時期です。
この頃の行動を振り返るとまだまだ上手く休養できていなかったように思います。

病院で栄養士の方に、仕事をしている時などは身体が興奮状態にあるため、
休日にどっと症状がでると言われたときはとても納得しました。
免疫学の本にも過労死のメカニズムとして同じようなことが書いてありました。
人間は目の前にやらなくてはならない重要なことがあるときは
身体が不調に気づけないないような状態にするそうです。
休む前の私は馬車馬のように朝から晩まで時には休日まで働いて、
その合間に予定を詰め込んで…。
そんな生活から一転、休んだことと、昨年の猛暑も手伝ってか、
この頃の体調の悪化を招いたのでしょう。

本当に一度しっかり休むということが必要な状態だったのです。
仕事をするかしないかは本人次第、私は今でも仕事を続けながら
治療ができていたらどんなによかっただろうと思う事もありますし、
その段階で気づける事が一番だと思っています。
そんなわけで、治療を徹底しはじめた私の記録は次回になります。

2011/02/23

治療記録 検査結果がでるまで

治療記録として検査直前から治療開始以降のことを
1ヶ月ごとに書いていこうと思います。
それ以前の私の症状はこちらからどうぞ→私の症状
※個人の治療記録です。参考までにお読みください。


検査の数ヶ月前から自分なりに生活を見直してみたところ、
少し回復したように思えていましたが、
慢性的な症状はむしろ増え、日常生活に支障を来たすことも多かったため
自宅療養を決意し、休養と治療に専念することにしました。
月に数回寝込むほどの症状もまだ出ていました。


症状
月に1度〜数回やってくる寝込む程の頭痛、眼球の奥をつぶされるような痛み
吐き気、嘔吐の症状に加え、慢性的な症状としてめまい、疲労、倦怠感、腰回りの重さ、目の霞、動悸、胸部痛、むくみ、軽い頭痛、身体のほてり発汗、体温の上下などがでていました。
生理痛、月経前緊張症もありました。

頻度は数日症状が出たり、一日置きだったり、
一日の中で出たり消えたりその時によって色々です。
仕事を辞めてすぐ予定が立て込んだせいか、
体調不良になってからの数年間の中でも一番大きな頭痛(眼球痛も)と
嘔吐の症状がでました。あまりの酷さと、経験したことのない痛みに
救急車を呼んでほしいと思った程でした。
ただ症状を自覚しない日もあったり、
休んだことで多少よくなった気はするのですが、
スッキリとしない感覚がつづくというのが日々の状態でしょうか。
しかし検査で久しぶりに身体を追い込んだことで、また不調に逆戻り…。
また旅行など一日中予定があったりすると、必ず症状がでました。

治療薬/サプリ
検査の日に早速サプリを勧められました。
まだ結果をまっている段階のため、治療薬は保険の範囲で出してもらいました。
ビタミン剤が複数だったと思います。
これまで、色んな検査をしても異常がなかったので
どこかでどうせまた違うのだろうという気持ちでいました。
この薬が効いているという感覚はあまりありません。

運動
運動をしなければいけないことは頭では分かっていましたが、
なかなかできず、そこで私が始めたのがラジオ体操です。
学生の頃割と徹底して教えられたので、身体が自然に動きました。
時間も1回あたり3分だったので、これだけは毎日続けられました。
大体セットで第二体操まで行っていました。
ウォーキングや軽いジョギングはやる気が出たときや体調がいい時には、
はりきってやっていましたが、週に1回出来るかできないか
といったところでした。他にもダイエット用のエクササイズを
やる気のあるときは2週間程つづけてみたり。
体調に波があるため、出来たりできなかったりを繰り返し、
また運動で症状が悪化したりして、体調や体力が追いついていない状態でした。

食事
きちんと自炊したものを食べる。
それくらいしか意識せず、多少バランスに気をつけながら
普通に食べたいものをたべ、飲み暮らしていました。
検査の結果も出ていないし、食事療法の持つ意味も
それがもたらす効果もサプリ同様理解しきれていなかったため
甘いものもこれまで通り食べていました。
お酒もこの頃飲む機会があったのですが、少量でもやはり体調がすぐれず、
鼻血がでてしまったためその後の飲みは全てソフトドリンクとなりました。
結果を待つ間に書いた日記では『食事を気をつけるだけで、
本当に変わるのかな』と書いているくらいまだこの頃は半信半疑でした。



症状は寝込む日以外は割と耐えることができました。
楽観的にとらえ、何もでていないと元気になったような気がしていました。
この頃は家でじっとしていると返って自分の症状を自覚してしまうため
気を紛らわす意味でも外に出たり予定を入れようと思っていました。
症状がないのに、家で何もしないことのほうが私にはいけないことに感じたのです。

ただ誰かとの予定を入れた時に症状が出ては困るとの思いから
心のどこかで約束することが恐怖でした。虚弱体質の人生を歩んできたため
いつのまにか元気に振る舞う癖が無意識に出るようになっていました。
どんなに辛くても目の前に誰かがいる限り相手に気づかれないよう
無意識に元気ぶってしまうその行為にも疲れていたのでしょう。
ずっと原因がわからず、病気でないという思いがそうさせていたのかも。

今(治療7ヶ月)振り返ると思考回路はまるで停止していました。
頭の中でしなければならないことやした方がいいこと(趣味なども含め)は
分かっているのですが、身体がまったくついていかず、
何もしないことに罪悪感を感じる体力すら残っていませんでした。
義務以外のことはもう手につかないといった感じです。
自分の行動全てを無意識に義務にすることでやっと動けていたので、
楽しいはずの事もやらなければならないことになっていました。
もっとも数年の間に慢性的に症状が蓄積されたことで、
当時はそのことにも、ことの重大さにも気づいていなかったのですが、
本音は全て休みたい、休ませてほしいという感覚だったと今なら分かります。

当時は自分の状態に気づく体力もなかったので、
周りの人には軽いのりで、不調でちょっと休むけど平気〜
程度にしか言っていませんでした。
周りも夏でバテている程度の認識だったと思います。
これまでどれだけの症状がでていて、仕事を続けられない程
悪化していることを説明できませんでした。
自分が一番この状況を認めたくなかったし、
弱音を吐いたら立ち直れない気もしていたし、単純に
真正面から辛さを受け止めそれについて語れるほど強くなかったのです。

2011/02/18

機能性低血糖症の治療 〜その他〜

低血糖症は、これまでの生活スタイルや、生活環境が複雑に絡み合って
起きています。→低血糖症の原因はこちら
今までの生活を振り返り、出来ることから改善していくことも大切です。
それは低血糖症でホルモンバランスや自律神経が乱れることで
起きてくる症状に、早め早めに対処することになるのです。
以下に栄養・食事・運動の他に指導されたことをまとめました。
今まで触れてこなかったホルモンや神経伝達物質についても
少し掘り下げてみました。

・無理をせずに、休憩を挟みながら。
低血糖症の人は、ただでさえ、エネルギー産生が上手くいきません。
あまり予定を詰め込むと状況は悪化するばかりです。
疲れたなと思ったら、こまめに休憩をし、
間食をとる(エネルギー補給する)よう心がけることが大切です。

・生活リズムをつくり規則正しい生活、十分な睡眠を。
できるだけ夜は早く寝て、エネルギー温存、身体の機能正常化をはかります。
仕事で夜遅くなる人も、生活のリズムを作り、キープしていくことで
血糖値を安定させることにつながります。
できるだけ毎日同じ時間に食事をとることも大切です。
睡眠は脳の疲れやストレスの軽減にも効果的です。 

・太陽をあびる 
低血糖症では、血糖値を上昇させる際に過剰にでるホルモンが
自律神経の働きを乱し、不定愁訴を引き起こします。
それらのホルモンを調整しているのが『セロトニン』です。
この『セロトニン』の働きを高めるには太陽を浴びることが大切です。
また『セロトニン』は体内時計を調節する『メラトニン』を作ります。
なるべく早い時間に日光浴をし、『メラトニン』を作ることで、
夜寝付きがよくなります。

※セロトニンはストレスを感じ続けると機能が低下します。
セロトニンを作るためにもタンパク質は必要です。 

・十分な休息を…そしてくつろぎを。/ストレスをためない、リラッ〜クス
低血糖時に分泌されるホルモンの影響で心身共に興奮状態になっており、
大変疲れやすいため、休息とくつろぎはとても大切です。
くつろぐことで、先ほど説明した『セロトニン』の分泌が促されます。
また血糖値を調節する副腎は 睡眠不足や、精神的ストレスにも対応しています。
ストレスが多いときには低血糖に対応するのが難しくなります。
他にもストレスは過食や、早食いなどにもつながり栄養の吸収をさまたげます。
できるだけリラックスして、ストレスをためないようにします。

以上です。
理解を深めるため、ホルモンや神経伝達物質についてもう少し。
血糖値を上昇させるホルモンは明け方に分泌がはじまり、午前中を最大とし
午後3時くらいには分泌が終わります。その後は夜中の1時ころ分泌されます。
そのため、夜は11時くらい、遅くても12時に就寝するのがよいそうです。
午後にはホルモンの分泌が終わるため低血糖の症状が出やすくなります。

また血糖値を上昇させるホルモンの過剰分泌による症状も出ます。
これらのホルモンは血糖値が下降し始めた時分泌されるので
過剰分泌により起こる症状を抑えるには、
間食のタイミングがとても大切なのだそうです。
血糖値が下がりきってからでは遅いのです。

私はこのことを知った時、目からウロコが落ちる思いでした。
私の症状もまさに、一番悪化するのが、午後から夕方にかけてだったので。
空腹と関連して症状が出てくるというのはあまり自覚していなかったので
どうしても間食を忘れてしまいがちでしたが、これを理解してから
なるべく血糖値が下がる前に補給をしようという気持ちになれました。

ちなみにこの過剰分泌のホルモンのうち、自律神経に影響を及ぼしているのが
『カテコーラミン』と呼ばるホルモンで
アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンを指します。
ストレスに対応する時に働くホルモンと一緒で、自律神経を刺激し
心身に緊張と興奮をもたらします。
これは私の解釈ですが、低血糖症の人は、ストレス下でなくても
身体が常にストレスを感じているときと同じような
状態になっているのではないでしょうか。
だから気力体力の低下が著しかったのかなと思うと妙に納得! !

また血糖値を上昇させるために副腎から分泌されるホルモンを
『コルチゾール』といいます。
このホルモンはアレルギーに対応しているので、
低血糖症だとアレルギーの症状をおこしやすいです。
アレルギーや副腎の疲労時、低血糖症への対応もが難しくなり、
負のスパイラルに…。
またコルチゾールの過剰分泌により『セロトニン』は不足していきます。

その他にも血糖上昇にかかわるホルモンがいくつかあり、
むくみをひきおこしたり、カルシウムを低下させたりしますが、
ここでは割愛させていただきます。

低血糖症のメカニズムや、身体機能のメカニズムを頭に入れることで
治療に取り組みやすくなりますが、専門用語で語られても
特に治療初期の頃は“理解する気力も体力もない”のが実状です。
私自身、読むように言われた治療の手引きをとても読む気になれず
専門用語の羅列を見ては、遠ざけてしまっていたものです。
そのため、ここではできるだけ治療への動悸づけになるよう、
難しい表現を避け漠然と『ホルモン』と記載するようにしています。
表現に不備がありましたら、ご指摘ください。

2011/02/11

機能性低血糖症の治療 〜運動療法〜

食事やサプリと同じくらい、大切なのが運動です。運動をすることで、
基礎代謝力がアップし、低血糖に対応できる身体になるそうです。

病気をしていない人でも運動が健康にいいことは知っていますよね。
それくらい運動が身体にもたらす恩恵がたくさんあります。
循環や代謝の促進、基礎体力のアップ、細胞の活性化、
心肺機能の活性化などです。低血糖症では膵臓が疲弊し、
消化吸収率も低下し、栄養欠乏により代謝率も悪く、
さらには自律神経の乱れによる様々な症状を引き起こしています。

運動により身体の機能を正常化させていくことはすなわち、
低血糖症の症状に対応できる身体を作ることなのです。

具体的には下記の3種類の運動を取り入れます。
・準備運動
・鍛錬のための運動
・循環を促す運動
参考文献:柏崎良子氏著 低血糖症と精神疾患治療の手引き 

準備運動とはストレッチなど主に身体を伸縮させることで、
血行を良くし凝り等をほぐします。
鍛錬のための運動は筋肉をつける運動です。
筋肉には糖を蓄えることができるので、
低血糖時にエネルギーに変えることができるのだそうです。
循環を促す運動。俗にいう有酸素運動でしょうか。
水泳やエアロバイクなど、筋肉を長時間使うことで、循環器を鍛えます。

他にも運動にはストレスを発散したり、
気晴らしになったりとリフッシュ効果があります。
運動を通じての社会的つながりや、交流が図れるという良い面もあります。
私も最初は『運動をしなければ』という思いで始めたため、
気乗りしない日や続かない日もありましたが(今もあります)、
反面、運動による爽快感はなんとも気持ちよく、
自分のペースをみながら、運動を取り入れることができるようになりました。
とにかく、体調を考慮して出来るところから…が大切です。
無理をしたり、運動が逆にストレスになるようでは元も子もありません。
できる時にできるだけ!


何度かお話していますが、低血糖の状態にある人でも
身体の機能がそれをカバーできれば、症状が出ない人もいます。
私は最近、自分の過去の状態から、体調不良が悪化する前から
低血糖状態(または低血糖に陥りやすい状態)にあったのではないかと
思うことがあります。ただ、それを気力で乗り切ることができ、
誰しもがたまにある『体調不良』と割り切れていたのは、
身体がそれをカバーするだけの基礎力があったからなのではないかと。

私は小・中・高と地域の活動や部活動などで、
運動が日常の一部にある生活をしてきました。
体調に変化をきたした頃、食生活が変わったことはこれまでも言っていますが、
振り返ると、同じ時期から全く運動をしなくなっていました。
低血糖症だけに限らず、心身共に不調がある人は
是非運動を取り入れてみてください。
日頃運動をしている人って、みんなハツラツとして、明るい人が多いのは
単に『体育会気質』ってだけじゃない気が近頃はしています。

2011/02/05

アメブロ始めました。

治療の話、なかなか自分の中で上手く落とし込めてないため時間かかってます。
そんな中アメブロ始めました。
一応日常生活綴ってますが、低血糖症でおすすめのおやつやお料理なども書いていけたらと
思ってますので、よければ見にきてください。→こちら
もう少し記事が増えたら相互リンク貼ろうと思います。
ちなみに本日は、豆腐で作ったたこ焼き紹介してます。

2011/02/02

機能性低血糖症の治療 〜栄養療法・食事療法2〜

サプリによる栄養治療と食事療法には摂取の仕方(食べ方)と
食べ物に注意が必要です。

エネルギーのもとになる三大栄養素のうちブドウ糖へと変わり
一番最初にエネルギーになるのが炭水化物です。
そしてタンパク質、脂質の順であとの二つは
エネルギーに変わるまで時間がかかります。
低血糖症の場合、炭水化物がブドウ糖となって急激に吸収されてしまうため、
その後低血糖状態になってしまうお話は以前しましたね。→治療法2
炭水化物に代わって、低血糖時にブドウ糖に変わるのがタンパク質です。
タンパク質は炭水化物より血糖値の上昇がゆるやかで、
食後3時間くらいで最高値に達します。
ですから、タンパク質を食前、食中、食間にうまくとることで
血糖値を安定させることができるのです。

以上を踏まえた上で、その他食べ方・食べ物の注意点をまとめました。

<食べ方のポイント>
・何よりの基本!バランスのとれた食事を規則正しく(血糖値安定につながる)
・低血糖にならないように間食をこまめにとる。(主にタンパク質)
出来るだけ少量頻回食、就寝前にも軽食を。
・血糖値が低くなるより30分〜1時間前に間食をとる。
(5時間の糖負荷検査を参考にタイミングを見つける)
・食事の順番は野菜→タンパク質→炭水化物の順にとる
※消化吸収を助け、さらに糖質(炭水化物)を急激に吸収するのをおさえます。
・ゆっくりよくかんで食べることで、胃腸の負担を減らし消化吸収を促す。

<食べ物のポイント>
・タンパク質、ミネラル、ビタミンを含む食事を心がける
・穀物は未精製のものを(例 : 玄米、胚芽米、全粒粉の小麦粉、黒砂糖)
・糖分を控え、特に単糖類(果物)、二糖類(砂糖)に注意!
・嗜好品を避ける(アルコール・カフェイン・タバコ)
・G.I値の低い食品をとる(膵臓を休ませ、血糖値を安定させる)
・症状に合わせて適切な栄養を含む食事を!

具体的な食品やサプリ名についての記述はあえてさけました。
サプリの種類や摂取方法は症状の出方や検査結果により
患者さんごとに異なります。
お住まいや治療費の問題などから自己流で治療を始める方も
いらっしゃると思いますが、食事・サプリの効果を最大にするために
血液検査や問診はとても大切なので、出来れば最初の検査だけでも受けて
専門医の指導を仰ぐことを私はお勧めします。

※以下は私の一日の食事とサプリ摂取の流れです。
あくまで参考までにご覧頂ければとおもいます。

<朝>
食前サプリ
朝食 食べる順:野菜(ビタミンB)→肉魚等(タンパク質)→玄米(炭水化物)
食後のサプリ、処方薬

間食 / サプリ

<昼> 
食前サプリ
昼食 食べる順:野菜(ビタミンB)→肉魚等(タンパク質)→玄米(炭水化物)
食後のサプリ、処方薬

間食 / サプリ

間食※食事までの時間に応じて

<夜>  
食前サプリ
夕食 食べる順:野菜(ビタミンB)→肉魚等(タンパク質)→玄米(炭水化物)
食後のサプリ、処方薬

間食※就寝までの時間に応じて

就寝前のサプリ

2011/01/30

機能性低血糖症の治療 〜栄養療法・食事療法〜

今回は治療法1に続いて必要な栄養素の補充についてのお話。
その前に確認ですが、機能性低血糖症とは膵臓の機能障害です。
ですから一般的な治療=症状を抑えるための対症療法では
根本的な改善にはつながりません。
それどころか、薬の服用を続けたことによるリスクや副作用で
事態はどんどん悪化しかねません。

ですから栄養療法、食事療法、運動療法+αで改善をはかります。
またこれが現在唯一有効な治療法と言われています。

さて、
『必要な栄養素の補充』の目的は
・エネルギーの安定供給
・身体機能の回復
といったところでしょうか。

例えるならば低血糖症の方の身体は、
非常に燃費の悪い自動車のような状態になっています。
自動車を動かすために必要なものがガソリンだとすると、
人間が動くために必要なのがエネルギーです。

そのエネルギーの元になるものが三大栄養素と言われる
炭水化物、タンパク質、脂質です。
割合としては炭水化物が一番多く、次いでタンパク質、脂肪となります。
特に、炭水化物から作られるブドウ糖はエネルギー源としてだけでなく、
多くの生理作用に関与し重要な役割を果たします。

低血糖症により糖代謝が上手く行われていない低血糖症患者の身体は、
ブドウ糖が急激に取り込まれることで、食べてもすぐにエネルギー不足
(低血糖状態)に陥り身体に様々な支障をきたします。
頻繁にエネルギーを補うことで不足状態を回避することができるのです。

そのための安定したエネルギー源となるのがタンパク質です。
なぜなら、低血糖時やストレス時には、タンパク質をブドウ糖に変えて
血糖値を上昇させることができるからです。
つまり、治療に際して一番優先して摂取しなければならないもの
それがタンパク質なのです。
タンパク質を上手に摂取することで、常に血糖値が安定した状態を
作り出すことが出来ます。摂取の仕方は最後に…。(やっぱり次回に…。)

また三大栄養素をエネルギーに代えるのに必要な酵素が、ビタミンB郡です
エネルギーを作り出すのに必要な代謝や
身体の機能を調整しているのはミネラルです。

栄養素はエネルギー生成をスムーズに行い、症状を抑えるだけでなく
下記のように機能を高めていくこともできます。

例えば…
ビタミンBは自律神経を安定させます。
ビタミンCもまた酵素の働きを助け、鉄の吸収やインスリン感度、
免疫力向上にかかわります。
ビタミンEは冷え症状、月経前緊張症に効果を現します。

ミネラル(亜鉛)は膵臓からのインスリン分泌を助けます。
生理前の症状にも効果を現し、脳の機能にも大切です。
ミネラル(カルシウム・マグネシウム)はホルモン分泌や神経を安定させます。
心臓機能の正常化や偏頭痛の改善も見られます。
ミネラル(鉄)は貧血の改善に役立ちます。

などなど…、一部を上げましたが栄養素がいかに
身体の機能回復に不可欠であるか、お分かりいただけたでしょうか。

まとめると、栄養療法、食事療法で大切なのは
タンパク質(最重要)、ビタミン、ミネラル!


そして、もう一つ忘れてはいけないのが
・血糖値を安定させること
そもそも低血糖症とは何度も言っている通り、
様々な要因で血糖値が急上昇、急下降を繰り返すことで
膵臓の機能に負担がかかり発生するものです。
そのため症状や血糖調整機能を回復させるには血糖値を安定させることが
必須になってきます。
簡単にいえば以前お話した血糖値を急上昇させる原因と、
急下降させる原因をなくすことです。

つまり、
食生活の見直し(糖質を抑え、不足栄養素を取る)
カフェイン、アルコール、タバコを控える!
ストレス、睡眠不足を解消する!
です。
単に、欠乏している栄養素を補うだけでなく、
取りすぎていた糖質を制限することはとても大切です。

また血糖値を急降下させないために…
エネルギーを持続させる!
これは今日の最初からずっと説明してる部分なので説明は省きます。

最後に、もう一つ
『摂取の仕方(食べ方)』について説明させていただこうかと思いましたが、
次回にしようと思います。これは単独で説明してよいほど大切なので。

西洋医学に慣れた私にとって、分子整合栄養学を信頼して継続するためには
動悸付けが必要でした。詳しい治療法というよりも、
皆さんがこの治療法を信じて取り組めるために、何が必要で
何が役に立つ情報かを考えて書いてみました。
自分なりに出来るだけ分かりやすく栄養治療の果たす意味を書いたつもりですが
理解不足や至らない点が、ございましたらご指摘いただけると幸いです。

2011/01/28

機能性低血糖症の治療 〜血液検査〜

ちょっと治療の話の前に…。
昨年のクリスマスに地域の催しで実家にサンタさんから
お菓子の詰め合わせが届きました。その中にあったスナック菓子たちです。



これら全てに低血糖症の原因となる糖分=砂糖やブドウ糖果糖液等が
入っていました。
以前から私は甘いものをあまり好まないと書いてきましたが
これを見てコンビニへ直行!私が好きだった甘くない加工食品には
必ずと言っていいほど『ブドウ糖果糖液等』の文字が…。 
がーん!これが砂糖の恐ろしさなのねーと実感した出来事でした。

さて!気を取り直して…
低血糖症の方は栄養欠乏状態にあるとお話しましたが
5時間の糖負荷検査と一緒に行う血液検査では
下記のような結果になることが多いとか。
ご参考までにどうぞ。

総コレステロール 低下
中性脂肪 低下
脂肪酸 上昇
総タンパク質 低下
カリウム 低下 (カルシウム、マグネシウムも同時低下)
LDH(乳酸水素酵素) 低下
ALP 低下(亜鉛不足)
MCV 上昇
アミラーゼ値 上昇
Hb Fe フェリチン 低下

太字は私も当てはまっていた項目で、鉄欠乏性貧血、脂質代謝異常、
副腎皮質ホルモン分泌過剰、であると説明されました。
説明してくれた栄養士さんの話によると、
血液検査の基準値とはあくまで参考値であり
検査会社が自称健康とした人々の平均値を出していたりするので、
範囲内だからといって一概に安心できないそうです。
(全てがそうではないと思いますし、そんな安易に信じれないのが私ですが…)

私も鉄欠乏性貧血の基準になるフェリチンの数値が低めではありましたが
基準値内には入っていました。
しかしこの基準値には男性も含まれているわけで、
生理のある女性と必要量が同じであると考えることが
そもそもおかしいそうで妙に納得してしまいました。

血液検査は健康診断につきものです。異常がない場合でも、
基準値の範囲内で自分の数値が低すぎないか、あるいは
高すぎないかということを意識すると、
健康維持に非常に役立つのではないでしょか。私もこの話をきいてから、
ここ数年の健康診断の血液検査の結果をよく見なおしてみたところ、
毎年徐々にカリウムが減っていたことが分かりました。
コレステロールもやはり年を追うごとに下がっていました。

こうして結果を見ながら、低血糖症に関係する栄養素の観点から振り返ると
タンパク質が極端に低い食事をとっていたことも、鉄分やミネラルも当時の
食事では十分ではなかったことも全て現れていました。
それに加えて不規則な生活やストレスにカフェイン…
やはり病気を引き起こす要素は沢山あったのでしょう。

私がこの病気になって学んだことは、健康診断の結果に踊らされないことです。
例えば基準値内にあれば一般的にコレステロールが低ければ安心します。
しかし正しい知識を持っていれば不調の原因にたどり着きやすく、
かつ予防もしやすいと思います。
通常の健康診断の血液検査では入っていない項目も多々ありますし、
例えば大病の場合、それが血液検査に現れる時にはかなり
病気が進行している状態になってからというものも少なくないそうです。
病気になって治療するより、その前に防ぐことができる方が絶対いいと思いませんか。
もっと血液検査に対する知識や意識を変えて予防医学の観点から
健康診断を行うことが大切なんじゃないかなと私は感じています。

2011/01/27

機能性低血糖症の治療 〜治療法〜

以前にもお話ししたように、機能性低血糖症とは膵臓の機能障害です。
ですから一般的な治療=症状を抑えるための対症療法では
根本的な改善にはなりません。
それどころか、薬の服用を続けたことによるリスクや副作用で
事態はどんどん悪化しかねません。私自身がそうでした。

では低血糖症に有効な治療法とは何でしょうか?
それは以下の通りです。
栄養療法
食事療法
運動療法
+生活改善 (規則的な生活 十分な睡眠 十分な休養 など)
※辛い症状に悩まされる場合、医師と相談し治療薬の投与も。

これらの治療の目的は、今現在欠乏している栄養素を補うことと、
さらに必要な栄養素を十分に増やしていくことで、
症状を改善し身体機能・自然治癒力を高めることです。
運動や生活改善をすることも心身の回復と
栄養素を有効に体内に取り込み代謝を促すために必要です。

さらに詳しく栄養療法の効果を理解するために、
まずは『不足分の補給』について説明します。

機能性低血糖症の人は必ずと言っていいほど
『栄養欠乏状態』にあると言われています。
それは…
・食事の糖質・脂質の占める割合が高くカロリーが増えると
 ビタミンの必要量が増るため。
・糖質の多い生活を続けるとビタミンBがどんどんなくなる。
・ジャンクフード、冷凍食品、レトルトフードなどにより栄養摂取量が減る。
・ストレス、喫煙やアルコールはビタミンを消耗する。
・ストレス時は栄養吸収の低下へも影響する。
低血糖症になりやすい体質の胃酸過多・胃下垂などは
 消化不良を引き起こし鉄欠乏性貧血や栄養不良のもとになる。
・そもそも生育環境の変化などから現代は食物(野菜など)自体に
 含まれるビタミン・ミネラルが不足しているとも言われる。

…以上のような理由からです。
単純な食生活の乱れによる分かりやすい栄養不足に加え、
現代人の必要とする栄養素と一般的な現代人の食事の栄養含有量の差からも
栄養不足に陥りやすいのです。
レトルトや冷凍食品に頼っていないとしても、
現代人の生活では意識しない限り、栄養不足にさらされているといえます。

さらに!
栄養不足が起こった身体では…
・鉄、タンパク質、ビタミンBなどが不足した場合、消化吸収に影響を与える。
 (→栄養欠乏!)
・栄養失調や貧血状態では自律神経の機能が低下する。
・自律神経の乱れが栄養の吸収に大きく関わる(→またも栄養欠乏!!)
・自律神経の乱れにより、身体の機能をコントロールできず様々な症状が現れる。
・栄養欠乏は代謝の低下や体調不良をおこす。
・低血糖症の場合、特に午後になると低くなった血糖値をあげるために
 アドレナリンが分泌され血流が低下し消化吸収も低下(→ここでも栄養欠乏!!!)

…といった悪循環により、自分が思っている以上に栄養欠乏状態になっており
低血糖症の症状をどんどん悪化させていくのです。
これらの『栄養欠乏』の是正には治療レベルでのサプリメントの摂取が
必要になります。これが栄養療法です。
もちろん食事での栄養補給は必須です。
摂取時間や食べる順番によって吸収率や代謝率に大きく関わってきます。
そして治療中はもちろんのこと、回復後サプリを飲まず生活していくには、
食事の中で必要な栄養素を取る必要があるからです。これが食事療法です。

これで低血糖症の方が往々にして『栄養欠乏』に陥っていることと、
不足している栄養素を補わなければいけない理由が
お分かりいただけたでしょうか。
栄養療法や食事療法は血糖値を安定させるためにも重要になってきますが、
その辺りの『必要な栄養素』については次回お話したいと思います。

私自身、最初は食事と栄養治療だけで、本当に効果がでるのか半信半疑でした。
しかし、実際に治療年月がたつにつれ、その効果を実感しています。
機能に異常を来している膵臓に働きかけ、血糖値を安定させる即効性のある
治療薬が出たらそれはよいのかもしれませんが、
身体の機能をずっと健康に保っていくことを考えると、
栄養療法は非常に効果的な治療法であると治療をつづけてきた今なら
感じることができます。

世間では治療法がない病気もある中で、ゆるやかな回復であれ、
有効な手だてがあっただけでも感謝しなければいけないという
気持ちさえしています。

2011/01/06

新年あけましておめでとうございます。

少しずつではありますが、このブログも日々の訪問者数が
のびて参りました。
拙い、そしてひっそりと進めているこのブログを見つけたどり着いてくださり
ありがとうございます。

ここ数日は1ヶ月の中でも体調が悪い時期だったため、
少し寝込んでおりましたが、久しぶりに投稿することできました。
そして最近はっきりと実感していることは、
そんな一番体調の悪い期間以外の日々は、
本当にとても元気になっていることです。
治療の成果、休養をとった成果、体力作りの成果、この半年自分と向き合った成果…
多くのことが私の健康を少しずつ取り戻すきっかけになったように思います。

思えばこの病気のことを知ってほしく、ブログを立ち上げた当初は
記事の投稿もままならぬような状況でした。
症状が一進一退でこのまま治療を続ける意味があるのかと
ひとり不安になることも多かったです。
しかし、気がつけば少しずつ記事を増やすことができ
と同時に自分の身体も徐々に回復の一途をたどっております。

きっとここにたどり着いてくださる多くの方が興味をもたれている
治療法のこと、そして治療経過など今年は書いていければと思いますので
引き続きおつきあいください。

そして何より2011年も皆様が健やかで、
幸せにつつまれた1年になりますように…。
本年もよろしくお願いします。

hiro